世の中には頻繁に壊れる部品があります。最初に遭遇すると、
「お、こんな部品も壊れちゃうんだな。」
という印象を受けますが、これが頻繁に遭遇すると
「なんかおかしくない?」
と、疑問を持ち始めます。当然のことながらそういう現場の声はメーカーへ少なからず届いてきます。ディーラーでは、特に初期モデルで故障が発生した場合、数が集まってきたら検証をしてサービスキャンペーンやリコールを考え出します。
それでもリコールにならない部品っていうのもやはり存在するわけです。
一番有名どころはこちら。
スズキのビスカス。別名ロータリーカップリングと呼ばれるものです。4WDの車についています。プロペラシャフトのちょうど中間についていて、前後の回転差を制御する。これがないとどうなるか?
ホンダのアクティなどに乗ったことがある人で、車庫入れしたことがあればわかります。アクティってフルタイム4WD。車庫入れをしようとするとその駆動が邪魔をしてとてもやりにくい。
そういうことをビスカスがついていることで緩和している。
しかしこのビスカスが壊れます。頻繁に壊れるし、部品代が5万円オーバーだったりするので、メーカーでも保証延長を打ち出しました。
保証延長がかかっている間に壊れて交換ができればいいですが、そうでない場合は実費で交換になります。こういうのって何故リコールにならないのかなって。
この他にもKFエンジンのウォーターポンプもどうなのかなぁって思います。保証延長がかかっているものもありますが、総じてよく壊れます。
基本的には3年6万キロが保証範囲となっています。
そうかと思えば、今更リコールにするっていうケースもありますよね。スバルサンバーのクランクシャフトプーリーなんかがそうです。
ずーっとクランクシャフトプーリーを交換し続けて、なんでリコールにならないんだろうと思い続けて数年後。今更のリコール。有償で交換してきたユーザー全てに、交換した証拠を出して賠償するのは無理があります。
リコールが出る前に該当部分を修理交換した場合って、返金してもらうことができる場合があります。当然、交換したという確固たる証拠や納品書のコピーなどを提出する必要があるんですけどね。
だけど全てを返金するのは難しい。どうするか?やっぱりリコールを受けてくださいということになります。また新品部品に無償で交換しましょうと。
リコールになる、ならないの境界線はなんだろう?走行性能など、故障するとまずい部位であればリコールになるのかというと、そうでもありません。
これはリコールにしないとまずいだろうっていう故障についても、リコールになりません。その辺のさじ加減、詳しく知りたいです。