車検整備をやっていると、時としてフレームに穴が開いている車に遭遇します。
基本的に車体のフレーム部に穴が開いていると、検査で落とされてしまう。
今回はそんなお話を。
今日は軽トラックが入庫してきていて、山間地で使われている個体でした。
錆はどんなものかなとリフトアップすると案の定開いていました。
ロアアームの付け根部、サスペンションメンバーに穴が開いています。
この車はちゃんとシャシブラックを車検ごとに吹いているようでしたが、穴が開いています。
まず一つ言えるのが、車検時の下廻り塗装に使われている水性パスターは、錆を防止する目的もありますけど、どちらかというと見栄え重視です。
というのも、明らかに防錆効果が薄い。
もっと分厚い塗膜出ないと意味がありません。お勧めなのが、錆びる前にノックスドールなどの防錆処理を施すこと。
ノックスドールは塗膜がかなり分厚いので、しばらくの期間は錆を防げてくれます。
ただし、ノックスドールでも1100などの塗膜では外部からの錆を防ぐのみ。
このサスペンションメンバーは中空部から錆びています。
こういう場合はノックスドールの750などが有効です。ノックスドール750は中空部に流し込む溶剤で、内側から錆をシャットアウトしてくれます。
場所もロアアームの連結部付け根なので、力が加わるところです。
メンバーを交換するか、車検を通すだけならば溶接で穴を埋めるという方法もあります。
しかし走行時の衝撃でもげたら危険なので、やっぱりメンバーの交換をおすすめです。
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10年くらい前のダイハツ車なんかリヤのメンバー付近が片っ端から駄目になってしまいますからね。
中空部を処理しておくだけでも随分持ちが違います。