これは常々思う事なんですけど、特に営業サイドとのやりとりに多いのが車検の見積もりについて。
例えば、車検をするかどうか悩んでいるお客さんがいるとします。
実際いくらかかるかわからないので、見積もりをとってほしいという依頼の場合。
見積もりにも2パターンあります。
基本的な概算見積もり書、そして売り上げとほぼ同一になるほどの見積もり書。
概算見積もり書については、車検をするお客さんに必ず提示しないといけないルールになっています。
これは車検証データを端末に打ち込むと、車検費用から基本料金などがすぐに算出できるので、手間なのは入力だけ。
ただ追加がどの程度発生するかわからないので、詳しい見積もりを欲しいという人も居ます。
誤差が出ないように車検見積もりを出すには、ブレーキまで分解する必要がでてきます。ここまで作業をするということは、リフトに車両を乗せてタイヤを外してブレーキも分解。
分解整備記録簿への記載も必要になります。
では詳しい見積もりを出した場合、車検をやらなかったらどうでしょう?
これは見積もり料を頂きたいのです。というのも、詳しい車検見積もりをとるには車両を分解して確認しないとできないので、相応の工賃が発生しているわけです。
ここが営業サイドと整備サイドの認識でズレがよく生じるところです。
営業は1件の車検を取るために丁寧な対応をして、見積もりを詳しくとってようやく仕事がもらえるかどうか。
整備はその1件の見積もりを作るために、タイヤ交換以上の作業を強いられているので、工賃が当然欲しい。
そもそもどんな業界でもそうだと思うんですけど、深く突っ込んだ見積もりをオーダーしたら、その作業をお願いすれば見積もり料はいらないと言われるでしょう。
でもその作業をしなかったら、見積もり料は発生したとしてもしょうがないと僕は思います。
なので、概算見積もりまでは無料でいいけど、詳しい見積もりの場合は、整備作業につながらなかったら見積もり料がかかりますって断わりをいれて、それで納得してもらったものだけにしてほしいと伝えています。
お客さんがそれでもいいよと言ってくれれば、こちらもやりがいを持てますし、そうでなければ気持ちが空ぶってしまいます。
詳しい車検見積もりを取る場合、それなりの作業が発生するので、作業をしなかった場合は見積もり料が発生してもやむを得ないよねというお話です。
最初の段階でお客さんに納得してもらってからやらないと駄目ですよね。