雪国ではスタッドレスタイヤへの履き替えがピークを迎えています。
天気予報で雪マークがちらつくと、急いで交換しないと!という気持ちになり、馴染みのお店以外で作業をする人も出てきます。
というのも、飛び込みでタイヤ交換の対応をしていると、予約の作業に遅れをきたしてしまうからです。
担い手不足の自動車業界、整備士の数もどんどん減っています。タイヤ交換をできる人材が減ってきているのです。
ということで、休日出勤をしていた時のこと。一見さんがタイヤ交換をして欲しいと来店。
その日の予約はある程度作業し終えていたので、引き受けました。
が、ノーマルタイヤを外す過程でこの通り。ハブボルトとホイールナットがかじっていたようで折損しました。
この時点で20分のタイヤ交換作業が、部品取り寄せの半日お預かりコースへと変更になりました。
前回タイヤ交換をした時の不備でしょう。
外す過程で全く緩まないで、ポキっと折れてしまうともはややりようがありません。
今回の原因は前回取り付け時に何かがねじ山に噛み込んでいたのではないかなと推測します。
ハブボルトを交換するにはご覧の通り、ブレーキローターやキャリパーを外さないと交換ができませんでした。
まだこの車種は親切なほうで、中にはハブを外さないと交換ができない車もあります。
ハブボルトを抜くだけの隙間がないと、ハブを外さないといけないのです。
ハブボルト交換とタイヤ交換作業で3000円程度の仕事が17000円くらいの仕事に変わってしまいました。
お客さんはプリプリと怒っていましたが、こちらも困ります。
前回交換をうちの会社でしているのなら、工賃請求を考えてもいいですけど。どこかの他人がやっているものなので。
こういうことがあるから、管理ユーザー以外のタイヤ交換を引き受けるところが少なくなってきているのが実情です。
タイヤ交換はトルクレンチでトルク管理をすること。ネジ山を清掃してから組み付けること。ホイールにあったナットを使うこと!
交換後は100kmほど走ったら再度ホイールナットを既定トルクで増し締めすること。
多分これをするだけで、こう言ったボルトトラブルは減らせると思います。
しかし実情は良くてトルクレンチで一度締め付けされているだけなのではないかなと。
僕は家で使ってる車は全部100kmほど走った後の増し締めも必ず行ってます。
ネジが緩み出すと、非常に危険ですから。