ホンダの2代目オデッセイ。大人気になりました。
オデッセイといえばこの車がパッと思い浮かびます。RA6という型式でF23Aというエンジンのタイミングベルト交換作業を実施しました。
このオデッセイは助手席側にエンジンが載っていて、左回転をしています。
みたところヘッドカバーを外さないとタイミングベルトカバーが外れないようなので、最初に取り外しにかかります。
オイル管理は普通ですね。良くもなく悪くもなくと言ったところです。
スラッジは発生していませんね。
続いては補機ベルトを外します。
オルタネーターとエアコンが同軸上。
あとはパワステです。2本。
そしてクランクプーリーを緩めます。このボルトは19mmですが、締め付けトルクが25.0kgf・mという強烈なトルクで締まっているので、プーリーロックツールを使って大型用のトルクレンチを使って緩めました。
エンジンは左回転ですが、クランクプーリーのボルトは正ネジです。
続いてエンジンマウントの取り外しにかかります。
エンジンマウントを外したらエンジンが下へ下がってしまうので、オイルパンなどに木片を当てて下からエンジンを支えておく。
この状態でエンジンマウントをはずしていきます。
取り外したエンジンマウントのブラケット。
これでジャッキを下まで下げても、エンジンはさほど下がらないのでエンジンを支えているジャッキは取り外してしまいます。
オイルレベルゲージを外します。
パワステポンプが邪魔でベルトカバーのネジにアクセスができないのでパワステポンプをステーから外してエンジン中央のほうへ移動してスペースをつくります。
タイミングベルトカバーを外します。
ようやくタイミングベルトがお出ましです。
ベルトは2本使われていて、手前側はバランサーのタイミング。
奥がカムとクランクのバルブタイミングです。
まずは1番シリンダーを圧縮上死点に合わせます。クランクのボルトを仮締めしてエンジンを左回転させる。
フロント側バランサーシャフトの合いマーク。合致しています。
カムシャフトのアイマーク。スプロケットのUPという刻印が上部にある時、ちょうど9時と3時の方向に切り欠けのマークがあります。
このマークをシリンダーヘッドの上部の直線に合わせる。これがカムの合いマークです。
ちなみにクランクの合いマークはバランサーシャフトベルトを外して、クランクの手前のスプロケットを外さないと見えません。
が、このオデッセイのタイミングベルト交換のマニュアルを見ると一つ不可解な点がある。
それはリヤ側のバランサーシャフトの合いマークを記載していないことです。
リヤ側のバランサーシャフトのタイミングの合わせ方は、シリンダーブロックの栓のネジを外してその穴からボルトを通す。
そこでボルトが通っているところが間違いなくリヤ側のバランサーのタイミングが合致しているということになっているけれど、これじゃ分かりにくいので僕はベルトにマーキングをしておきました。
マニュアルには記載されていないけれど、1番圧縮上死点に合わせると、リヤ側のバランサーのスプロケットとシリンダーブロックに刻まれている線とが合致します。
おそらくここがR側のバランサーの合いマークなんだとは思う。
でも不安なので、バランサーシャフトのタイミングベルトにそれぞれ白のマーカーでベルトとそれぞれのスプロケットにマークを自分でも作る。
このベルトに書いた合いマークを新しいベルトに書き写して、それぞれのスプロケットの印にあわせればタイミングはまちがえないという方法です。
今回は各オイルシールとウォーターポンプも交換するため、とりあえずフロントバランサーのスプロケットをベルトがかかっている状態でネジを緩めておく。
オイルシールを交換するので。とりあえずネジは仮止め。
慎重にカムスプロケットのネジも緩めておきます。
危ないのでタイミングベルトを外す前に緩めておく。
バランサーのベルトの張りが弱く、何もしなくても外れてしまいました。
バランサーのベルトを外したら、クランクシャフトのバランサーベルトがかかってるスプロケットを外す。
クランクの合いマークはちゃんと合致していました。
このオデッセイに搭載されているF23Aというバランサーつきのエンジンの特徴は同軸上のテンショナーでそれぞれのタイミングベルトに張りを与えているということ。
バランサーベルトのほうのテンショナーに張りを与えているテンショナーの補助具を取り外す。
テンショナーの14mmのネジを外してバランサーのテンショナー。
そしてタイミングベルトのテンションを緩めてタイミングベルトを取り外す。
これでオイルシールの交換に入ります。
フロントバランサーシャフトのオルシール。
カムのスプロケットを外します。
カムのシール交換。
エンジンマウント類を外してウォーターポンプを交換。
カム周りを復元します。
ちなみにカムスプロケットの締め付けトルクは
3.8kgf・mだそうです。いわゆる37N・m
続いてクランクのオイルシール。
スプロケットが固着してなかなか外れなかったです。
画像撮り忘れましたが、リヤのバランサーであるオイルポンプのパッキンも交換。
これはボディごと外します。
クランク。
カム。鏡を使って別の角度からも確認。
大丈夫です。
づづいてバランサーのタイミングベルトをとりつけるけれど、その前にテンショナーを取り付ける。
あとクランクの手前側スプロケットをつける。
バランサのベルトもかけます。
ベルトの張り調整は2つ同時に行います。まずテンショナーのボルト14mmを緩めておく。
圧縮上死点からクランクシャフトを1回転左回転でまわす。
そしてそこからカムシャフトのスプロケットの山3つすすませた場所でテンショナーをロックさせる。これで正規の張りの調整となる。
テンショナーの締め付けトルクは4.5kgf・m
張り調整を行ったらもう1回転クランクを左回転させて、再び圧縮上死点に合わせる。
ここで各合いマークがあっているかを確認する。
クランク。合いマークは合致。この確認をするために、クランクスプロケットの奥にも印をマーキングしておいたのです。
バランサーもOK。
オイルポンプ側も自分で設定したマーキングに合致したのでOK。
あとは元に戻していくだけです。
ヘッドカバーのパッキンも交換です。
クーラントを入れて、エンジン始動。
作業時間はカムのオイルシールの点数で3.9時間と定められているので、工賃は恐らく3万円くらいする仕事ですね。
オデッセイのタイミングベルト交換でした。
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