MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

2020年燃費基準が故に消えていく運命の高性能スポーツカー

いきなりですが2020年の燃費基準知っていますか?リッターあたり20.3kmです。この数値を超えないと駄目だということです。

CAFEという企業平均燃費も採用して、メーカーの車種全体で平均値をクリアできればOKとなっています。

しかし、このリッター20.3kmという数値はなかなかに厳しいハードルです。これをクリアするのは容易ではありません。

高性能なスポーツカーって、当然燃費が厳しいです。

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スポーツカーって燃費よりもいかに速く楽しく走れるかをモットーとしています。コンパクトカーと違って燃費をあまり気にしていられないです。

スポーツカーに求められるものは、速く楽しく走れる車。日産であればGT-Rだし、トヨタスープラが出ました。ホンダにはNSXもあります。スバルにはS4がありますね。

これらの車、燃費いいと思いますか?

CAFEという企業平均燃費を日本も2020年から採用してきます。ここで問題となるのは、トヨタスープラに対してスバルのS4で考えてみます。

トヨタはまず販売台数がスバルのそれとは比較にならないくらい出ています。売れ筋の車はやはり低燃費の車。でも出たばかりのRAV4でも21.4km/l。2020年度燃費基準をクリアしています。

つまりトヨタで売れてる車のほぼ大多数は2020年燃費基準をクリアできている。スープラは当然クリアできません。企業平均燃費のCAFEを採用しているのでスープラがクリアできてなくても問題ありません。

何故ならスープラの販売台数は少なくてたかがしれています。売れてる車の燃費が2020年度燃費基準を上回っていれば、スープラをカバーできるわけです。今度出るヤリスだってものすごい燃費です。

これに対してスバルはどうか?まず売れている台数がトヨタに比べて少ないです。スバルで一番売れているのがXVです。XVにはハイブリッドがあって、こちらはリッター20.4kmを達成しています。ギリギリセーフ。ですが、ハイブリッド以外のモデルについては、2020年度燃費基準をクリアできていません。

スバルの登録車ってほぼ同じ水平対向エンジンを搭載しているので、8割くらいは2020年燃費基準をクリアできていない。

そしてS4。この車の燃費をカバーできるかというと、今のスバル車のラインナップでは無理だなと。こういういいスポーツカーを残したいのであれば、もっと燃費の良い車をバンバンと売らないと駄目なのです。

そう考えると、今後は消えていくスポーツカーってかなり増えてくるでしょう。なんとか2020年規制をクリアできてもその先はどうか?

もはやHVやPHV、EV化していかないと純粋なガソリン車で達成できるかというとかなり難しくなってきます。

故に、高性能なスポーツカーを買うのであればそろそろリミットが近づいてきていますよ。ということです。日産のGT-Rだって、今後存続できるかというと厳しい状況かなと。