MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

OBD検査が10月よりスタートするのに対して、気をつけること

10月からいよいよOBD車検がスタートします。

何をするのかっていうと、いわゆる検査用ツールを使ってオンラインで合否判定をする検査です。

対象車は

  • 2021年10月以降に製造された国産車
  • 2022年10月以降に製造された輸入車

で、車検証の備考欄に「OBD検査対象車」と記載があるものです。

OBD車検の対象車は、車検の検査項目と手間が増えるため、金額が従来の車に対して上がる工場がほとんどだと思います。

うちの会社も3000円くらいあげるようです。

 

OBD検査をしてみると、気をつけないといけないことがあります。

手順としてOBDコネクタにツールを接続する→車検証データをツールに入力する→オンラインで合否判定

このようなフローになりますが、車検証データを入力する方法です。

昔のA4サイズの車検証の場合、下にあるQRコードを読み取るか、手でツールに入力するかの2通りです。

 

電子車検証はICリーダーを使って、データを吸い出せます。

 

問題は手打ちで入力する場合、間違える可能性があるということ。

間違えたらどうなるのか?

これは替え玉とみなされて、処分対象になってしまうのです。

実際の例を挙げてみると

 

ナンバーが1001の車で車体番号が0002

ナンバーが1002の車で車体番号が0001

 

この2台が同じ日に車検に入ってきたとします。新車の登録ならナンバーが連番になってることはあるあるなんです。

 

で、ナンバー1001の車に対して、車体番号を0001で入力してデータを飛ばしてしまった・・・。

 

これは同一性の相違となり、処分の対象になります。

例えばナンバー1002の車にOBD検査でセンサーの故障でNGになっていた。

じゃあ1001の車両にツールを繋いで車検証データは1002としてデータを飛ばせばいいや!と同じことになってしまうからです。

 

データを手打ちするときは気をつけないといけません。

 

そして、OBD検査ツールには検査モードと確認モードがあります。検査員は検査モードが使えますが、検査員でない人は確認モードしか使えません。

 

使用するときは自分専用のIDとパスワードでログインして、完成検査の証明をします。ツールを使い終わった後に、ログアウトするのを忘れてしまった。

 

次の検査を違う検査員が行なって、違う検査員が自分のIDのままOBD検査をして適合と出してしまった。

 

これは、OBD検査は自分がやって、他の完成検査は違う検査員がやったということになり、複数検査のからみでNGとなります。

 

完成検査の一部を未実施という扱いになるようです。

 

ということで、IDとパスワードは厳重に管理をしてください。