MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

エンジンガラガラ異音発生のブーン!原因はオイル管理ながら治るのか?

エンジンからガラガラ異音がするということで、ブーンが入庫してきました。

アイドリングですでにエンジンのメカニカルノイズがひどい。

少しアクセルをあおってみるとガラガラと異音が発生しています。

エンジンは1KRというものを積んでいます。

異音はエンジン内部から発生しています。もう聞くからによくない類のものです。

とりあえず状況を確認します。

オイルレベルゲージを抜いてみたら案の定です。

ゲージにオイルがまったく付着してきません。それどころかこのレベルゲージを見て、いかにオイルを交換していないかがわかります。

真っ黒にオイル焼けしてスラッジも堆積しているのが容易に読み取れます。

オイルフィルラーキャップをあけるとこんな状態。

よくもまあこんな状態まで放っておかれたものだなと。

とりあえずオイルを排出してみました。

この色を見るとやばいな・・・。と思う人はいると思います。

すこしキラキラしたメタル片のような色合いをしています。

オイルは1Lも入ってなかったと思われます。

 

まずは通常のエンジンオイルを入れてフラッシングを試みました。
いきなりフラッシングオイルを使うのは危険だと判断したからです。

オーナーからは直ればそれにこしたことはない。
車検までは使いたいという話。車検は半年後です。

 

34000kmでオイル交換をして、現在61500km。

実に27500kmもオイルを換えていない。期間にして1年半

1KRのオイル量はフィルターの分を含めると3.1リットル。3.1リットルでそれだけの期間をまかなうのはちょっと厳しいです。

 

さすがに今の小型車はオイル交換15000kmごとと言われていても、27500kmも換えてなければエンジンオイルは減るし、ガラガラ音がします。

 

オイル消費を物語っているのが排気ガスです。

 

白い煙がもくもくと出てきます。オイルが燃えている証拠ですね。

 

車はとりあえず1日預からせてもらいました。約1時間、オイルだけでフラッシングしました。

 

オイルを排出すると真っ黒です。

ここから、専用のフラッシング工程に入ります。

 

ターボ車ではないので、ワコーズのフラッシングオイルを使います。

赤い色のフラッシングオイル。

これをエンジンに投入して、指示通りアイドリングを続けます。

20〜30分程度フラッシングします。

フラッシングオイルも排出して、オイルフィルターを交換します。

フィルターも真っ黒です。

すごいですね。おそらくこちらは3万キロ以上交換されていませんからね。

エンジン側も相当オイル焼けしています。

新品のオイルフィルターを装着します。

スラッジや異物は除去しましたが、オイル焼けの色は落ちませんでした。

エンジンも少し綺麗にします。

ブローバイホースの部分もかなりのものです。

オーナーはアクセルペダルに違和感を感じているようで、スロットルバルブを見てみるとこの状態。

こちらも真っ黒で、スラッジやらカーボンやらワニスでバルブがペタペタになっています。

普通アクセルを踏むと抵抗なく開かないといけないんですが、両面テープでくっつけてあるような状態で、開く瞬間に結構な抵抗を感じます。

スロットルも清掃します。

一連のフラッシング・清掃を終わらした後、オイルを入れたところ異音は綺麗に治っていました。

ただし、オイル消費は進んでいるはずので、とりあえず次のオイル交換は1000km時点で行わせてくださいと伝えておきました。

 

オイル交換をケチると、結局無駄な費用がかかります。

 

 

 

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