キャリィが入庫してきました。エンジンが失火しているようで不調になっています。
エンジン不調というだけなら特段驚くべきことではないんですが、かろうじてアイドリングしているその音が
カラカラカラ
という明らかなチャタリング音のような異音を発生しています。
とりあえず失火の原因などを調べるために、コイルやプラグを点検すると、原因はすぐにわかりました。
2番シリンダーのプラグがこの通り。
あるはずの電極がなくなっています。
と、いうことはエンジンのアイドリングでカラカラ音がしていたのは、プラグの電極ではないかと。
この時点でヘッドを下ろさないとダメかなと思ったわけですが、結果を先に書くと2番シリンダーから異物はみつかりませんでした。
どういうことかというと、2番シリンダーのプラグの電極は間違いなくエンジン内部へ落ちてしまっています。
ですが2番からは出てこなかった。
なんと他のシリンダーから破片がでてきたんです。
各シリンダーって、密閉されているので異物が移動するということは、構造的になかなか起こり得ないと思ったんですが、現実的に起こり得ました。
ピストンが下死点に下がってもシリンダーとの隙間はほぼ皆無です。
とすると、バルブの隙間から他のシリンダーへ移動したのか？それも無理があると思うんですけど。
すごく不思議な出来事でした。
取り合えず、掃除機で吸って異物を除去。その後エンジンを始動しましたが体感できるパワーダウンはなかったので、オーナーはそのまま使うことに。
おそらくシリンダーの中は傷だらけで圧縮は落ちていると思いますが、そこまで気にしないということなので。
たまに不思議なことにでくわしますね。
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