ビッグモーターで、指定工場の取り消し以外に板金での不正がクローズアップされました。
指定工場の不正は、スピードメーター検査を実施していなかったというものです。
これは取り消しになってもしょうがないですよね。やらないといけない検査をしていなかったわけですから。
特にバイクとかってそうなんですけど、駆動輪にスピードメーターセンサがついてない場合があります。そういう時って、きちんと校正された車を並走するなどして検査を実施しないといけない。
それをやっていなかったということですね。
今回出てきた不正は板金部門です。
簡単にいうと、水増し請求というか修理しなくてもいい部位まで修理して利益をあげていたというところです。
例えば事故が発生したとします。
この写真の場合だと、ステップに傷が一番大きいです。ドアにも筋が入ってます。
給油口とフェンダーには茶色い傷?
相手側の車両とぶつかった部分だったり、自損事故だったらぶつかった塀などと高さを確認します。その結果、給油口の茶色い傷は今回の事故とは関係ないと証明。
こういう場合は保険では基本的にステップの部分しか支払いはされません。もし給油口も修理するとなると、2事故扱いになるため、保険の使用が2回なされることになり掛け金がグッとあがってしまう。
板金修理って簡単な傷なら画像データを保険会社におくります。そのデータを元に見積もりした修理を認めてもらって着工するといった流れになります。
ここまで大きく損傷している場合は、どこのパネルまでが損傷しているのか見極めるため大体の確率で保険会社のアジャスターが現車を見にきます。
そして保険会社側も見積もりをその場で作って、実際に板金修理する見積もりと照らし合わせて整合性をとる。
そうしないと保険会社は、ただ言われただけの保険金を支払っていれば赤字になってしまいます。
ビッグモーターの今回クローズアップされた不正は、そう言った保険の抜け道をうまく利用して、過剰な修理をしていたようです。
ぶつかってない部分もぶつかっているようにして、修理金額を釣り上げていたと。
全部が保険会社請求なら、お客さんに損害はそれほどかかってないですけど嫌ですよね。
ビッグモーターの不正を感じていたにも関わらず、それを黙認していた保険会社があるようで、ビッグモーターで販売している車両の自賠責などはその保険会社が加入件数を伸ばしていたようです。
業界全体の闇というやつですね。社会的な信用を取り戻すのは容易ではないですね。