MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

クラウンGRS211、リヤブレーキパッドの交換作業

GRS211クラウンのリヤブレーキパッド交換をしました。

パッドはお客さんが持ち込んできたものを使いました。

 

まずはブレーキフルードのタンクよりスポイトで少しフルードを抜き取っておきます。

ピストンを戻した時に、オーバーフローするのを避けるためです。

キャリパーのブリーダー側から抜くのもありですが、錆びついているのでブリーダーも心配だったので。

GRS211のリヤパッドはこのようにピンと針金で固定されています。

 

まずは抜け防止の針金を外します。

続いて下側の針金もパッドから外しておきます。

 

 

 

 

 

これで上下のピンを抜きます。

固着しているとスムーズに抜けないので、奥から叩いてぬかないとダメな時もあります。

下のピンも引っこ抜きます。

 

続いて針金を外します。

 

 

 

 

これでブレーキパッドが外せます。

 

パッドを外したらキャリパーがスムーズに左右へスライドすることを確認してください。



ブレーキパッドの比較です。

厚みがこのくらい違いますね。

 

パッドにシムを移植してグリスを塗ります。

 

キャリパーとの接触面にグリスを塗ります。

 

錆びが酷かったので、フィッティングキットを用意しました。

針金が折れると大惨事になるので。

 

ピストンを戻します。

 

パッドを組み付けていきます。

下の針金を先につけておきます。

 

ピンを差し込みます。

 

最後に抜け防止の針金を取り付けます。

 

これで片側終了。反対側も交換したら、ブレーキペダルを何回か煽ってください。

踏みしろが出たら、ブレーキフルードの量をチェックして不足分を足します。

 

あとはタイヤを取り付けて、ゆっくりとあたりをつけていきます。

新品のブレーキパッドは慣らしが必要なので、当たりがつくまで効きが弱いので注意。

 

 

パッドグリスはいつもワコーズを愛用しています。

 

ちなみにこの手のクラウン、サービスキャンペーンが出ています。同様の症状の場合はまず確認してください。

この車は対象外でした。

左後輪用ブレーキキャリパにおいて、搬送工程のガイドが不適切なため、キャリパ同士が接触して、スライドピンのダストブーツが損傷することがあります。そのため、使用過程でブーツ内に水が浸入してスライドピンが錆びて固着し、ブレーキパッドが偏摩耗したり、制動時に異音が発生することがあります。

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