日産のクリッパーに乗ってる人が、エンジンがかからないから見てほしいという依頼をもらいました。
どんなふうにかからないのかというと、オイルランプが点灯してオイルを補充したけど途中でエンジンが止まってしまった。というのです。
この辺までの問診は事務方がやっていたので、隣で聞き耳を立てていました。
事務の人はここから先はどうしていいかわからないので、僕に電話をかわりました。
まず車の車種を聞くとクリッパーだと言います。
オイルランプが点いてオイルを補充したが停止した。と、一見エンジンが焼き付いてしまったようなニュアンスがありますが、まさかなと思って警告ランプの形を聞きました。
するとスパナマークだというのです。
いわゆるオイルメンテナンスのランプです。
これはオイルが減ってきたというわけではなくて、そろそろオイル交換をしてくださいよという注意喚起です。
もしやと思って、さらに突っ込んで聞いてみました。
オイルを補充したのはどのくらいの量か?と。すると3Lと答えてきました。おそるおそるその時はオイルを抜いて入れましたか?と聞くと、そのままオイルを補充したと。
ようするにオイルの量が2倍以上入ってしまってることになります。
なんでエンジンが止まったかというと、入れすぎたオイルが吹き返してきて、プラグやらインテークがオイルまみれになっているからです。
プラグを外してエアクリーナーも外す。
インテークを綺麗にしてからオイルを抜いたらやっぱり6Lくらい出てきました。
オイルを規定量だけ交換して、プラグを外した状態でクランキング。
なるべく燃焼室内のオイルを抜いてから、プラグとエアクリーナーを装着してエンジン始動。
カチカチ山状態です。
オイルハンマーでコンロッドは曲がっていないようで、なんとか持ち直してくれました。
オイルを入れすぎると最悪、エンジンが壊れるので気をつけてください。
それにしてもそんな勘違いをする人もいるんだなって、そちらの方がびっくりしました。