MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

リコールを減らすためにスバルが取り組んでいること

ソースは日刊自動車新聞の記事です。86とBRZのリコールを昨日書いたばかりだったけど、今スバルはリコールを減らすために地道な取り組みをしていることが掲載されていたので、内容をざっくり紹介します。

近年スバルは昔では考えられないほどのリコールがでました。これは自動車業界全体で言うと、スバルに限った事ではありませんけど。

リコールって、本来ならないほうがいいに決まっています。無償で修理をしないといけないわけで、手間もお金もかかります。メーカーにとってはかなりの損失になるわけですね。

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エアバッグ問題からスタート下かと思えば、完成検査のリコール、さらにはエンジン内部のバルブスプリングといったヘビーなものまで。

一段落しつつありますが、細かいアップデートなどのリコールはちょこちょこでてきます。

スバルがリコールを減らすために取り組んでいることは、品質改善そのものです。車って全体的に見ればどのくらいの部品が集まってできているか、数えるだけでも大変ですよね。

それら全てを自動車メーカーが製造しているかというと、それは違います。例えばタイヤはタイヤメーカー。ショックアブソーバーも外注。電装品やミッションなどもサプライヤーから仕入れてます。

肝となるエンジンはOEMでない限りは、自動車メーカーが作ってるものが多いですが、自動車メーカーってそれら部品を統合して組み立てている会社です。

自分たちで製造している部品に不備が出たものなら、その失敗を次に生かすことだってできます。ですが、サプライヤーから買った部品に不備が出れば、複雑な気持ちですよね。

この部分を改善しようとスバルは取り組んでいるそうです。具体的には外製品品質海瀬推進部といった部署を設立して、300以上にわたるサプライヤーへ実際に足を運んでいるということ。

そこで何をするのかというと、部品の設計初期段階からスバルも連携して生産工程を考慮した図面作りをする。そして検証。実際に車に搭載される前の製造過程で、サプライヤーと密に連携して品質改善に取り組んでいるということですね。

すでに多数のリコールがでてはいるものの、こういった試みが成果を発揮してくるのは今後の話です。

きちんと製造過程から見守ってきた部品が出来上がり、車を組み上げて販売する。こうやって組み上げられた車には、部品の品質問題ではリコールが出にくくなるわけですね。

リコールって、自動車メーカーだけの問題ではありません。車を使ってる人だってリコールなんか出て欲しくない。リコールが出たら、車を預けて修理しないといけないですよね。その手間などって、実はなかなかのストレスになります。

当然修理を実施するディーラーや町工場も困ります。車を預かってる間に、代車を出さないといけないお客さんだっています。販売した町工場側からいうと、お客さんのリコールをディーラーに依頼したってお金にはなりません。自社の代車が取られて手間がかかるだけ。

はっきり言って迷惑なのです。ディーラーサイドはメーカーから作業料をもらえるにしろ、損をするのは販売店ですね。中には作業をさせてもらえるリコール内容のものもありますけど。

スバルの今後の取り組みに期待しています。一つでもリコールの数が減りますように。