ノートeパワーです。日産のコンパクトカーであり、シリーズハイブリッドで人気車です。このノートeパワーに、AIを搭載して制御を入れてくるという。
まずおさらいです。eパワーの仕組みから。基本的にモーターで走る電気自動車です。リーフと同じモーターを使っています。しかし、バッテリーをリーフ並みに搭載すると高額になってしまう。
バッテリーで走れる距離を2km弱として、エンジンで発電しながら走るというものです。
同クラスのアクアやフィットHVなど従来型のハイブリッドカーはエンジンとモーター駆動を組合わせています。
ノートeパワーは、駆動は大出力のモーターを使っています。純粋な電気自動車と比べると搭載しているバッテリーが小さいので、バッテリーが尽きたらエンジンが駆動してバッテリーに電気を蓄える。
エンジンを発電機として使っているのが特徴です。
このeパワーにAIを搭載して制御をかけるということなのですが、なかなか考えてきたねといったところです。
エンジンが始動すると、純粋に電気自動車モードで走ってる時よりも騒音は当然大きくなります。そして振動も発生します。これをなんとかしようと。
どういった制御をAIにやらせるのかというと、ガタガタ道などが発生しやすいところでエンジンを始動させる。
そして、滑らかな道ではエンジンを停止する。この制御を繰り返すわけですね。さらにはドライバーの走行ルートをデータとして蓄積。そのドライバーが日常で走る道の中で、路面の荒いロードノイズが発生しやすいポイントを選んで最適化していくと。
こういう制御を日産が考えているそうです。
確かにガタガタ道でエンジンが始動すれば、ガタガタする音に紛れてしまうので、ドライバーはエンジンが始動したことを感じにくくなります。
滑らかな道でエンジンがかかるよりも、ドライバーの満足度は上がっていくでしょう。
興味深いのはAIにやらせるということですね。ある程度のロードノイズが発生したら制御するプログラムではなくて、AIにドライバー一人一人のデータを解析・学習させて最適なポイントを1台1台制御していく。
このあたりの考えは、これからの時代を感じますね。オンリーワンの制御。可能にするのはAIです。