「昨日までは普通に使えていたのに、今日になったらエンジンがかからない」
そんな電話をいただき、ボンゴトラックがロードサービスで入庫してきました。

現場でエンジンを確認すると、セルモーターは元気よく回っています。
しかしエンジンはまったく始動せず、初爆すらありません。
まずは基本点検からスタートです。
オイル量を確認し、点火系や燃料系を順番にチェックしていきます。

試しにエアダクトを少し緩め、パーツクリーナーを吸わせながらクランキングしてみると、一瞬だけエンジンが始動しました。
この時点で点火系は生きており、燃料が供給されていない可能性が高くなります。
念のためスパークテストも実施しましたが、火花は正常。
やはり燃料系統に問題があると判断しました。
さらに診断を進めると、燃料ポンプが作動していない様子。

ただし燃料ポンプが動かない原因は、
* ポンプ本体の故障
* リレー不良
* 配線トラブル
など複数考えられます。
本来であればさらに原因を絞り込むところですが、今回の車両は走行距離16万km超え。
オーナー様と相談した結果、
「どうせなら気になる部分をまとめて交換してほしい」
とのご依頼をいただきました。


そこで、
・燃料ポンプ
・燃料フィルター
・ポンプリレー
を交換することに。
燃料ポンプはタンク内に設置されているインタンク式。
燃料タンク周辺の作業となるため、慎重に交換を進めます。
交換後、エンジンは無事始動。
さらに原因を検証したところ、最終的な不具合の発生源はポンプリレーでした。

燃料ポンプ本体ではなく、リレーが正常に作動しなくなったことでポンプへ電源が供給されていなかったのです。
この年代のボンゴは、走行距離が10万kmを超えたあたりからリレーの経年劣化も珍しくありません。
もし燃料ポンプが動かない症状が出た場合、ポンプ本体だけでなくリレーも疑う必要があります。
結果として今回は燃料系を一新できたため、オーナー様にも安心して乗っていただける状態になりました。
「セルは回るけどエンジンがかからない」
そんな症状の裏には、意外と小さなリレーが原因になっていることもあるのです。