MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

タント L610S イグニッションONにならずエンジンがかからない!その原因は?

詳しい経緯はメインブログの方に書いてあります。

今回はポイントを押さえての故障診断。

タントがJAFさんによってレッカーされてきました。

症状はエンジンがかからなくなってしまったということ。

話を聞くとコンビニに入ろうとしたら、急にエンジンが止まってしまい、なんとか駐車場まで行くことができた。

 

そこからJAFを読んで搬入されてきました。

 

入庫時の状態

・IG ONにならなくてエンジンがかからない(セルモーターを回すまでいかない)

・プッシュスタートがオレンジ色の点滅をしている

 

こんなところ。タントはプッシュスタートスイッチのキーフリー搭載車。ちなみに、キーレスでドアロックは作動しました。

ブレーキランプも点灯していて、バッテリーの状態も悪くない。

 

手っ取り早く試したことに

・キーの電池を新品に交換

・プッシュスタートスイッチを手持ちの良品と交換

しかし症状変わらず

 

この状態だと診断機がつながりません。IG ONにならないので、うちでつかってる汎用診断機だと故障コードも読めないし、データモニタもできません。

 

先輩整備士が診断をして、整備書の配線図などから追って行ってボディ統合ユニットがダメだということで交換。

 

その後どうなったか?

 

今までつかえていたキーレスでのドアロック・アンロックが使えなくなった。そして、プッシュスタートもブレーキペダルを踏んでも緑色に光らなくなった。

 

この時点で、納期が迫っていたことがあり、僕が診断を引き継ぎました。

 

まず新品のボディ統合ユニットに交換したのに、症状が悪化?しているのはなぜなのか?

ちょうど同年式の代車であるステラが帰ってきていたので、代車のステラについてるボディ統合ユニットと付け替えてみました。

 

すると、ステラでも同じ症状になりました。このことから、この年式のボディ統合ユニットは、おそらくイモビライザーを紐付けないとダメなんだと。

 

うちの会社にはイモビを登録できる診断機がないので困った。

 

では、壊れていたであろうタントの統合ユニットをステラにつけたらどうなるか?

 

スマートキーでドアロックやアンロックもできなくなりました。そして、プッシュスタートは緑に点灯しましたが、エンジンかからず。その後オレンジの点滅になりました。

 

このことから、この統合ユニットはタントのイモビと紐づいているからだろうということがわかりました。当たり前ですけど。

 

では、代車のステラについていた統合ユニットをタントにつけたらどうなるか?

 

結果、タントについていた統合ユニットをステラに付け替えたのと同じ症状。

 

スマートキーでドアロック・アンロックができない。プッシュスタートは緑色に点灯するが、エンジン始動できない。

これもステラのイモビ情報が統合ユニットに入ってるからだと思いました。

 

ここで一旦整理。

無駄に統合ユニットの付け替え作業が速くなっただけですが、そもそもこの状態では統合ユニットが白か黒かを判断するには至りません。

 

最終判断をするには、新品の統合ユニットをつけた状態でイモビライザーの情報を登録してみないとわからない。

 

ただこの時点で、なんとなく統合ユニットはシロだと思い始めてきた。

 

ここでダイハツに相談。すると、やはりこの年式のものは統合ユニットにイモビ情報を登録しない溶けないということ。

そして、プッシュスタートの点滅について教えてくれました。プッシュスタートの点滅は、バッテリーの電圧が低い時に緑色の高速点滅になる。

 

オレンジの点滅はステアリングロックがうまく解除できない時におきると。

 

車両を観察すると、現在はステアリングロックがかかっている。

 

もう一度壊れてたであろう統合ユニットをタントに取り付けて振り出しに戻しました。

 

ブレーキを踏む→プッシュスタートは緑に光る→プッシュスタートを押す→エンジンはかからずプッシュスタートがオレンジの点滅になる→その後プッシュスタートが緑色の高速点滅になる。

 

一連の動作の中、ステアリングロック付近でカチッと音がすることは確認。ただしロックが解除できていない。

 

これはバッテリー電圧が低いからなのか?それは考えにくいけど、バッテリーにブースターを接続した状態でもう一度試してみましたが、変わらず。

 

ということで、ステアリングロックを外してみることに。

 

ステアリングロックを手で触ってみると、ロックの部分は押したり戻ったりする。

 

プッシュスタートを押すとカチッと反応はする。

 

しかし、これが解除できていないという信号が統合ユニットにはいってるのかもしれない。

 

ステアリングロックが不良の時に起きるコードを探して、その故障フローに従ってみました。

 

ステアリングロックと統合ユニット間のハーネス導通点検をするというもの。これは問題なかった。

 

次のフローはステアリングロックの交換となります。

 

ということで、この中に入っているであろうステアリングロックECUが不良であると断定し、部品を取り寄せて交換。

 

するとエンジンがかかりました。こいつが原因だったのか・・・。

 

エンジンがかかったので、オールダイアグチェックをすると、B2786のステアリングロック通信異常というコードが入っていました。

 

これ、多分診断機さえ繋がればあっという間に解決ができたんだろうなって思いました。

 

診断機なしで、原因を探って行くというのは昔は当たり前にやっていたことだけど、それがCAN通信だったり、いろんなECUを介していると、結論に達するまでにこうも難航するものなのかって。

 

とにかく直ってよかったです。