この時期になると、雪国の整備士は深いため息を付きます。
それはなんでかっていうと、タイヤ交換が始まるからです。
積雪地方ではノーマルタイヤからスタッドレスタイヤへ履き替えないと、車が使えなくなってしまう。
僕の地域では11月の上旬から12月上旬ぐらいまでがピークを迎えます。
このタイヤ交換、もはや整備業界でババ抜き状態になってきています。
どういうことかっていうと、団塊の世代である諸先輩型って、ほとんどの人が自前でタイヤ交換をしていました。
その世代ももはや高齢者です。自分で履き替えができなくなってきているので、お店にオーダーする。
ではその下の世代や若い世代はどうかっていうと、自前でタイヤ交換をする人が少数派です。
つまり年々タイヤ交換のニーズは高まっていく。
そして、整備の担い手は減っていく。需要に対して供給がまったく追いついていない。
このため、タイヤ交換は断ってもらおうと、タイヤ交換の価格を軒並み高く設定してきている。
最悪高額であっても、タイヤ交換をしてくれっていうのであれば、収益確保になる。
台数を減らしても収益は確保できるよねと。
通常業務を回すだけで精一杯の工場もありますので。
うちの会社は車検をしてくれた車両に対して、タイヤ交換の割引券を配布しています。自社ユーザーには安くタイヤ交換を提供しているんです。
が、他の工場のお客さんもやってきます。
「いつもの工場で作業しなくていいのですか?」
と、聞くと
「断られた」
というのです。
そんな車に限って、ナットを外した瞬間クリップボルトが舐めてくれたり・・・。
この責任はどうしてくれるんだーって。
もう何が言いたいのかっていうと、自前の管理ユーザーのタイヤくらい責任持って変えましょうよって。
それがいいたいです。