MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

誤診しやすいイグニッションスイッチの症状

本日、エンジンがかからない車の修理をしました。

少し紛らわしい症状だったので、書いておきます。

エンジンがかからなかったのはサンバーです。

あるあるですが、セルモーターが回らないというものです。

試してみると、確かにセルが回らない。一番怪しいなと思ったのはイグニッションスイッチ。

たまにかかるんです。

この車はクラッチスイッチも使ってるので、クラッチスイッチはカプラーを抜いて直結して強制的にONにしておきます。

これで症状が出るようなら、クラッチスイッチはシロとなります。

症状がそれでも出て、気になったのがキーを回した時にメーターランプが暗くなる。

いわゆるスイッチからのリアクションがあるということ。

ですが、セルモーターは回らない。

よく観察すると、スイッチングをした時に負荷がかかるようで、周りの電装系統に反応がでます。

この時点ではイグニッションスイッチからリアクションがあるので、セルモーター本体か?配線か?となりがちです。

が、確証がもてなかったのでコラムスイッチを外してスイッチを単体点検しました。

 

すると、やはり最初に睨んだ通りイグニッションスイッチが不良でした。

 

ある程度作業が慣れてきた整備士は、逆に罠にハマりそうなパターンです。

スイッチングをした時に反応がなければイグニッションスイッチだね!となりますが、ある程度のリアクションが車両側からくるので、整備なれしてる人はセルモーターかなって。

勘違いしそうになる症状でした。

 

手間ですが、ちゃんとスイッチの単体点検をすることで防げます。

セルを点検するよりスイッチを点検したほうが早いので、決めつける前に確実に突き止めてください。