MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

今日あった笑えない出張修理の出来事

それは一本の電話からスタートしました。

 

おじいさん「おう!うちの車、バッテリー上がっちまってドアが開かねぇんだ見に来てくれねぇか?」

 

僕「Yさんちのヴィッツは、スマートキーの中に鉄製のプレートキーが入ってます。それで運転席のドアノブの鍵穴を回してみてもらえませんか?」

 

おじいさん「んなこたぁわかってるんだ!やってもダメだから電話してるんだ!娘にもやらせたんだけどドアが開かねぇんだよ!」

 

僕「もしかしたら、ドアのウエザーストリップというパッキンがドアに張り付いてるかもしれません。鍵は開いていてもドアが張り付いてることも可能性があるので、強めにドアを引っ張ってみてください。」

 

おじいさん「そうか!」

 

ガチャガチャ

 

おじいさん「だめだ!見に来てくれ!」

 

と、このようなやり取りがありました。

 

このお客さんのヴィッツはスマートキー搭載車でプッシュスタートです。

 

車のバッテリーは上がってるようで、スマートキーを使ってドアロックの解除は出来なそうです。

 

となると、やはり運転席のシリンダーからプレートキーを使って解除するしかない・・・。

 

でも家族総出でやってもダメだっていうのです。

 

もしかしたらリンケージが外れてしまってるのだろうか?

 

すると、万事休すで少々強引な方法を取らざるを得ないかな・・。

 

と、いろいろと推測しながら、装備を整えてお客さんの家に行きました。

 

車庫ですでにお客さんが待っていて、かなり狭い車庫です。

 

車に近づくとすでにプレートキーが運転席のシリンダーに刺さっています。

 

お客さん「おう!やってみてくれや!開かねえから!」

 

キーを左に回す僕。

 

 

がちゃ

 

 

普通に開いてしまうドア・・・。

 

 

お客さん「お!?どうやって開いた?どういうことだ?」

 

僕「・・・・・」

 

一発で普通に開きました。

 

 

この状態で、一体僕はいくらこのお客さんから工賃というか出張料をもらうべきなのか?

 

 

ちなみに片道20分以上かけて出張しています。

 

 

笑えない話ですが、今僕らが管轄している地域の中には、いわゆる限界集落に近いところがいくつかあり、こういった高齢者がたくさんいます。

 

杖をついていて、車に乗るのも危ないよなぁと。

 

自分でドアロックも解除できないっていうのは、運転以前にいろいろとヤバいよなって。

 

 

これが日本の超高齢化社会のリアルです。

 

あなたの地域も次第にこうなっていきます。