何件か相談を受けて、実際に何台かの修理をしたので紹介してみます。
これはマツダのスカイアクティブGを搭載したモデルでヒーターが効かなくなった場合の対処法です。
僕が遭遇したのはデミオです。
デミオのヒーターはマニュアルエアコンです。
ダイヤルとレバー方式。特に難しいことはしていません。
ダイヤルやレバーにはワイヤーがつながっていて、ヒーターコントロールを動かしています。
ヒーターが効かないという事で、症状が確認できたので、一つずつ点検をしていったわけです。もちろん一番最初はサーモスタット。一番怪しいからですね。
冷却水が適量入っていて、ヒーターコントロールを操作すると問題なくワイヤーも動いているし、ヒーターユニットも動いている。
コントロール系統に問題がないし、冷却水もある。ということはサーモスタットが開きっぱなしになっているんじゃないか?ということで点検。
値段もさほど高い物ではないので、交換することに。
ちなみに外したサーモスタットを点検すると、きちんとした適温で開閉をしました。
サーモスタットを交換しても、決定的な改善には至らなかった。
そんな時、とあることに気が付きました。ヒーターコントロールを思い切りガチャガチャやると温風がちゃんと出てきたんです。
そのあと、エアコンスイッチを入れると温風がまた冷たくなってしまった。
再度勢いよくヒーターコントロールを操作すると、温かい風が出る。その状態で使ってれば問題なくヒーターは効いています。
しかし、温度調整をまた触ったりすると、ヒーターが効かなくなる。
嘘のような本当の話。この時点でヒーターコアに何かしら問題があるのではないかと。
スカイアクティブGでヒーターが効かない場合、ヒーターコアをクエン酸で洗浄せよ
結果、何をしたら直ったのかというと、ヒーターコアの洗浄です。
それも普通に水道水をヒーターへ流し込んでもダメなんです。
ぼくが試した割合は5Lのバケツに60度前後のお湯を入れて、クエン酸を20g位混ぜたフラッシング剤を作ってみました。
それを電動ポンプでヒーターコアを半日くらい循環させていました。
実はこの手法、マツダの整備情報にも記載されているようなんです。
問題なのは、この情報をマツダが公にしてくれないで、整備士がヒーターコアを交換してしまう可能性があるという事。
恐らくヒーターコアを交換すれば症状は直ります。
しかし、クエン酸の洗浄でも直るわけ。だとしたら、サービスキャンペーンや発生対応の改善対策などで修理をしてあげればいいのにって。
何かの原因でスカイアクティブGのマニュアルエアコン車には、ヒーターコアが詰まりやすいみたいです。
スカイアクティブGに乗ってる人でヒーターが効かない場合、クエン酸でのヒーターコア内部のフラッシングを試してみてください。コアの交換はそれからにしたほうがいいです。
もちろんサーモスタットも換えるべきだと思います。