スイフトに乗ってるオーナー様からエンジンチェックランプ点灯のご相談を受けました。
型式はZC31SでエンジンはM16A。
エンジンチェックランプの内容はP0171の空燃比リーン異常。
コードを見た瞬間、これは・・。と思いましたが、まずは情報収集。
DTCは過去コードで検出しています。つまり現在進行形の故障ではないということ。
コードが検出されたときのパラメーター。
これを一旦保存。そして各パラメーターをデータモニタしてみました。
この手のコードが出るとすぐにO2センサやらAFセンサを疑う整備士もいますけど、僕はとりあえず除外。
データモニタでフロント、リヤのO2センサの電圧変動を見てみると、きちんと動いてはいるようです。そして何より現在故障ではないという点。
続いてエアフロを外してみました。
ごくまれにエアフロにゴミなどが付着していると、この手のコードが出た経験があります。ホットワイヤー式のエアフロです。
こちらもモニタや単体検査をする限りはどうも問題なさそう。
ちなみにO2センサは2万円オーバー。エアフロも2万円近くします。
適当な診断で交換できる金額ではありません。
ここでとりあえず、故障コードを消去してみます。ちなみにエンジンチェックランプは点灯しっぱなしでした。
しかし、過去コードとして検出されている。おそらく累計カウントでチェックランプを点灯させているようです。
消去後、テスト走行をして何トリップか試してみましたが、再現はできませんでした。
このことから、一過性に近い故障なんだろうけど、じわりじわりと壊れつつある故障だと思います。
続いて、二次エアの点検です。エアフロ以降でどこかから二次エアを吸い込んでいないかをチェック。
ただしそもそもがエンジン不調などといった、体感できる不具合はでていないし奇麗にアイドリングもしています。
ダクトを外して点検、マニホールドガスケットへ向けてパーツクリーナー噴射。
ブレーキブースターへのホースをつまんでみたりもしましたが、特に変化はなし。
このことから推測できるのは、微量な二次エアを吸い込んでいる可能性が高いが、それが表立って出るほどの量ではないということ。
このスイフトはブレーキマスターとブースターの間に妙なパッキンを持たせています。そこからエアを吸い込んでる可能性も考えて、ブースターの単体テストもしましたが、今のところ問題なし。
ここでタイムアップ。時間が取れなかったので、もう少し使い込んでもらう事になりました。再度チェックランプが点灯した時は時間をもらって、修理に入る予定です。
二次エアが怪しいかな。