MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

エンジンのドライスタートはシリンダーをすり減らせる一番の原因!ならば

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エンジンにとって、よくないのはドライスタートと言われています。

一度かかってしまったエンジンは、常にオイルが供給されているので特に問題はありません。

タクシーなどが相当凄い走行距離を重ねられるのも、エンジンがかかっている時間が長いため。

プラグやベルト、オイルやクーラントを定期的に交換していれば、エンジン内部の摩耗はそこまで進みません。

それよりもしばらく使っていなかった車のエンジンをかけようとするとき。このシチュエーションはエンジン全体の油膜がなくなっているので、過酷です。

オイルパンにあるオイルが各部へ供給されるまでの間、金属同士がこすれ合って油膜がない状態です。

この時間がヤバい。

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ただ、今の技術なら簡単にこのドライスタートを防ぐこともできます。

それはエンジンのオイルポンプとは別に、電動オイルポンプを搭載して、キーをONでクランキングが始まる前に各部へオイルを循環させればいいだけ。

燃料ポンプって、これをやっています。燃圧がクランキング前に発生していないとエンジンがかからないからです。

これと同じことをオイルポンプでやればいいんです。

が、それをやらないという事は、そこまでやる必要がないんだろうなというのが正直なところ。

ドライスタートって、エンジンに負担がかかるのは間違いないけど、生涯を通して問題がでるほどではないのかなと。

旧車の世界ではクランキング前にプラグを外して、プラグホールからシリンダーを垂らしてという儀式があります。

本当に車を大切にするのならそうするべきだと思います。