車検をするとき、よくある整備としてボールジョイントブーツの交換といった類のものがあります。
お客さんに説明すると、大体言われるのが
「そんなものそのままでいい!」
と返されることがあります。
そんな時は印籠をだすかのように、
「修理しないと車検に通らないです」
と切り返します。その後に何故ボールジョイントブーツの交換をしないといけないのかを説明します。
ボールジョイントブーツってもちろんボールジョイントを保護するためにあります。
ボールジョイントは人間でいう所の関節にあたります。
ブーツが破けると、ボールジョイントがむき出しになるため、雨水にさらされると錆びてしまう。
ジョイントが錆びるとやせ細る。
結果、脱臼してしまうわけです。人間の脱臼も経験したことがある人はわかると思います。
僕も脱臼したことがあるんですけど、下手したら骨折より痛い。これは本当です。
車の場合、走行中にボールジョイントが抜けると、そこでハンドル操作が効かなくなって、事故まっしぐらです。
昔スズキのロアアームボールジョイントが非常によく抜けて、スズキや国交省が注意喚起を出しましたね。
ゴムブーツって部品だと500円弱から1000円くらいです。しかし交換工賃がソコソコ取られるので、お客さん的にはその部分の重要性を理解していないと、整備に不満がでてきます。
まさに絶対に譲れない部分の整備と言えるのがボールジョイントブーツ交換です。