MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

エンジンを降ろさないとできないとされる作業を降ろさずにやるメリット

整備作業をしているときに、目安になるのが整備指数という数字です。

整備指数というのは、その車のこの作業に対してどのくらいの時間がかかりますという工賃目安になる数字です。

例えば、ブレーキパッドの交換は1.1時間。車検と同時にブレーキパッドを交換すると0.5時間。

クラッチOHは4.5時間。タイミングベルト交換は3時間。

こんな具合に、車種ごとにそれぞれ決まっています。この数字があるからこそどこのお店で作業をしても、工賃はなから同じ金額になるようになっています。

初めて作業をするとき、やはりこの数字が整備士にとっては目安になります。中には

「え?こんなに時間がかかるの?」

っていうような作業もあるんです。

ホンダのライフのクランクシャフトオイルシールのフロント側の交換工賃など。7.4時間という設定になっています。実際にはそんなにかかりません。

カムシャフトのオイルシールと同じ位の3.6時間くらいで妥当だと思います。

逆に僕が作業した中ではヴォクシーインジェクター交換。1台で4.4時間となっています。

ヴォクシーのエンジンを載せ替えたり、インジェクターを交換したことのある人ならわかると思いますが、エンジンを降ろさないととてもじゃないとできない位ヤバいです。

僕なら迷わずエンジンを降ろします。車上であの直噴インジェクターを交換するなんていう芸当は相当難しいです。

これはもっと整備指数を追加してほしいよねーというパターン。

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そしてこちらはエンジンを降ろさないとできないであろう指数。

エスティマGSRウォーターポンプ交換。指数14.5時間

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相当いろんなものを外しますが、車上で交換は可能です。

14.5時間まではかかりませんが、なかなかすごい作業です。

整備指数って、時にあてにならないけど、時に裏切られる。

エンジンを降ろさなくてできるのなら降ろさないに越したことはありません。