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現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

鍵がなくなったから作ってくれという依頼は鵜呑みにしてはいけない!高齢者の免許返納と家族との戦いとは?

うちのお客さんも平均年齢がぐっと上がってきているのが実感できます。と、言うのもここ最近は昔にはなかった修理依頼が増え続けているからです。

具体例としてはぶつける頻度が多くなった為、板金修理だったりパンク修理だったり。車が故障するというよりは、運転手の操作ミスによる修理が多い。

ドライバーが高齢化することで、よくあるパターンのお話をしたいと思います。

それは決まって電話や来店から始まります。

「車の鍵がなくなっちまったから、作ってくれ」

高齢者からこの手の依頼があった時、今ならば即座に踏みとどまります。

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普通なら車屋さんなので、お客さんからの依頼はすんなりを引きうけますよね?

だけど、引き受けちゃいけない内容もあるんです。

高齢のお客さんから電話を受けて、キーを紛失したから作ってあげた。

昔の車ならイモビライザーもついていないので、運転席のキーシリンダーを外してキーナンバーから作ることができます。

しかし、鍵がなくなったというのは実は理由があるんです。

お客さんの家族から

「どうして鍵を勝手に作ったんですか!」

というお叱りの電話が入りました。こちらとしては全くわけがわかりません。

車の所有者であり使用者でもある、更にはドライバー本人から依頼を受けたので、その通りに作業をした。

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しかし、電話越しに怒られるわけです。

理由を聞いてみたら納得です。

「本人に車を運転させたくないから」

運転技術も衰えてきて、重大な事故などが起きることを危惧して本人に免許返納を促してみたら逆上されてしまった。

しかし、万が一事故が発生したら家族全体に迷惑がかかります。そうなってほしくないけど本人は免許を返納する気がない。

ならばということで、運転できないように鍵を隠していたというもの。

この手の話非常に多いんです。高齢ドライバーが受け答えはしっかりしているけど認知症になっていたなど、思わぬ理由があったりします。

家族が意図的に鍵を隠しているかもしれない。

僕も一度失敗をしたので、それ以降はその日に鍵を作ることはしません。きちんと家族の裏を取ってから作業をするようにしています。

今では踏み間違いの事故などもニュースに乗ってきます。ご家族としては気が気ではないですからね。

鍵がなくなったからといって、うのみにしてはいけないよという話です。