日刊自動車新聞にこんな記事が出ていました。
トヨタ紡織、新型レヴォーグに「樹脂製タイミングチェーンカバー」採用 アルミ比で3割軽量化 #SmartNews https://t.co/5500jYrssr
— チームMHO 自動車整備士YouTuber (@teammho) 2021年2月1日
トヨタ紡織が新型のレヴォーグに樹脂製のタイミングカバーを採用したというものです。
エンジンの部品もどんどんと樹脂製が採用されつつある中で、これはびっくりしました。
これはヴィッツのエンジンですが、タイミングチェーンカバーです。もちろん金属製です。タイミングチェーンって、タイミングベルトと違ってカムシャフトはカバーの中にすっぽり入っています。
カバーからシャフトが出ているのはクランクシャフトのみです。
シリンダーブロックとの接合面は液体ガスケットで密封されています。ここからよくオイルが漏れてくる。
もれたら液体ガスケットを塗布しなおすという処置が必要になります。
僕が知っている限り、エンジンの樹脂製パーツとして、インテークマニホールドとヘッドカバーがあります。
この2つはもう10年以上前から樹脂製が採用されていました。
ここに加えてタイミングチェーンカバーも樹脂製となると、残るはオイルパンか?
しかし、油温が上がったオイルを受け続けるとなると、歪みの心配もあるのでオイルパンはさすがに金属のままかな?
金属から樹脂製へと変更すると軽量化になります。
ただ危惧するのが、熱による歪みです。薄い金属ももちろん熱を加えると歪みが発生します。
エンジンがオーバーヒートするとシリンダーヘッドやブロックが歪むことがあり、ヘッドをはがしてからシックネスゲージとストレートエッジで歪みを測定します。
タイミングチェーンカバーも同じです。
もしここが歪んできたら、やっぱりオイル漏れが発生しますから。タイミングチェーンカバーをはがすとなると大変です。
ヘッドカバーとオイルパンをはがさないと脱着ができないエンジンが多いです。
新型のレヴォーグはこれを採用しているというなので、そのあたりの問題はきっちりクリアしてきているんだと思います。
そういえば、昔チョイノリというバイクがあって、カムシャフトが樹脂製だったなぁ・・・。