MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

田舎の車屋のあるある事例

多分、一般的な目線でいうと、目が点になるようなことなのかもしれないです。当社のお客様達は、平均年齢がかなり高い方が多いです。

後期高齢者がまだたくさん現役ドライバーとして運転しています。そろそろ返納したほうが・・・。という人も多数見受けられます。

そんな田舎の車あるある事例です。特に多いパターン。

自動ドアがガーと開き、お客様ご来店。

視線がおぼろげなおじいちゃんです。

おじいちゃん「おう!あんちゃん!時計!時計ずれてっから直してケロ!」

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車に行ってみると、社外オーディオが搭載。

純正のラジオなどだと直感的に時計合わせの操作方法はわかります。ですが、豊富な社外オーディオの時計合わせをいちいち記憶していないので、品番をみてスマホで取説を検索。

お客さんの車検証ホルダーなどに取り扱い説明書が入ってる可能性もありますけど、勝手にグローブBOXを開けてみるわけにもいきません。

検索してようやく時計合わせが終了!その間おじいちゃんは店内でお茶を飲みながらせんべいを楽しんでもらっています。

僕「〇〇さん!時計の調節終わりました!」

おじいちゃん「おう!ありがとな!じゃあまたな!」

といって去っていくパターン。

うちの工場って、いろんなディーラーから再就職をしてきているメカニックがいます。日産やトヨタ、VW、はたまた某外国車、ホンダも三菱も日野もいた。マツダもいます。

ある程度うちの会社に馴染んできた人はびっくりしないんですが、中途で入社してきた元ディーラー組はこういった光景がびっくりするらしいです。

お客さんの時計を調整。その間お客さんはお茶。お金も発生しないサービス作業。これがかなりの頻度であるのです。

そもそもお客さんは時計合わせを覚えようとしません。必ずズレたら調節するために来店される。

これどどう思うか?もう、これって仕方がない事なのよ。と新人さんには言い聞かせています。まずディーラーとの客層が全く違うということ。これから先もっと後期高齢社会ですから。

タイヤ交換にしたって、自分でタイヤを運べない人がたくさん出てくる。そういう人の車を預かりに行ってタイヤを運んであげて交換する。

これって、普通のタイヤ交換プラス一体いくらお金をもらえばいいのか・・?そもそも田舎に住んでる人は貧富の差もそこそこ大きいんです。

明らかに生活に困ってるお年寄りに対して、ガチガチの請求ができるかっていうと、人情派の当社はできないのです。

田舎の車屋あるあるっていうところです。客層が違うと、同じ車屋さんでも全く風景も空気も変わってくる。

願わくはこれが息子さんたちの代へとつながっていけばいいんですが、息子さんたちはきちっとディーラーで車を買って整備してもらってるのです(笑)

駄目だこりゃ。