随分と少なくなってきました。車のオーバーヒート。車自体が正常であれば、オーバーヒートを起こすことってほぼありえないところまで、国産車は来たといっても過言ではありません。
それでも、何かしらの部品が壊れたりしてオーバーヒートを起こすことがやはりあります。どこまでオーバーヒートという故障を予防できるか?
今回はそれを考えてみます。
オーバーヒートの起こる原因は
・クーラント漏れ
・ラジエターの機能不良
・電動ファン故障
・エンジン負荷が多すぎる
・ウォーターポンプやファンベルトに起因するもの
・サーモスタット不良
・冷却ホース系統
上げていけば、まだまだ出てきそうです。ちょっとまとめると
「水漏れ」「冷却不良」「電気系統の故障」
こんな風に大別できるかなと。この中で、メンテナンスによって防げそうなものが水漏れと冷却不良。電気系統の故障って、いきなり起こったりするので防げるかというと難しい。
車の整備では水漏れ修理が圧倒的に多いですかね。冷却不良などはきちんとクーラントを交換していれば、あまり起こらない。
水漏れの中で代表的なのがウォーターポンプの漏れ。これは10万キロをめどに交換を推奨している部品です。
タイミングベルトだろうがチェーンだろうがです。
そして各部ホース類。こちらも10年10万キロを越えてくると、弾力性を失ってくるので交換したほうがいいです。
この手のホースもいきなり破裂します。
問題はラジエターです。
車のラジエターを定期交換部品と考えるかどうか?
まず、ラジエター交換という作業ですが結構高いです。そして、定期交換するといってもどの程度のスパンで交換すべきかがちょっと不明瞭。
さらには、ラジエターの寿命は外から見た感じではわからない。
ラジエターが漏れる場合って、物理的に何かがぶつかって穴があいている場合と、アッパータンクやロアタンクのOリングなどから漏れてくるケースとに分けられてきます。
タクシー業界や運送業界であれば、間違いなく定期的に交換するであろう部品に挙げられる。
ラジエターのパンクっていうのは、予期ができないトラブルです。そして、走行不能に陥ってしまう。であれば決めた間隔で交換に踏み切るほうがいいということです。
しかしこれを一般ユーザーに当てはめるかどうか?というとちょっと難しい部分です。
その理由は、生涯ラジエターを交換しないまま廃車を迎える車が大半であるということ。そして、部品交換が高額であるということです。
ラジエターって高いです。オールアルミなどでできているとさらに高い。社外品で設定がある場合、率先して社外品を使用したいくらい高い。
そこに脱着工賃とクーラント代が加算されてくるので、軽自動車であっても4万円近い修理金額になってきます。
ラジエターが壊れると、走行不能にはなりますが、タイミングベルトのようにエンジンがすぐに壊れるわけでもありません。
もしラジエターがパンクしたらその時点ですぐにエンジンを停止できれば、ラジエターを交換することでエンジンは問題なくつかえるでしょう。
タイミングベルトは切れたら終わり。ラジエターは漏れたらとりあえずエンジンを停止して修理すれば復活する。
この辺の緊急性に差が出てくるので、なかなか定期交換するかというと難しい部品でもあります。
それでもあえて、ラジエターを交換するのであればどのくらいのスパンを考えればいいか?
これは10年15万キロ位をめどに交換すれば大丈夫かなと。ただ、クーラントの管理を怠っていた車はこれより早くにパンクする可能性があります。
車を大事にしたいという気持ちが人一倍強いのであれば、ラジエターも定期交換部品であるということを頭の片隅に入れておいてください。