MHOエンジニアリング

現役自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

もっといいオイルを入れたほうがいい?と相談された時答えること

つい先日お客さんから

「もっといいオイルを入れたほうがいいのかな?」

という相談を受けました。そのお客さんの車はコンパクトカーで、車を大切にされている方です。毎日通勤で15kmくらいを走っていて、休日趣味のドライブと合わせても年間走行距離は1万キロに満たない使い方をされています。

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このお客さんが入れているオイルは部分合成油。グレードはSNの5W-30。今で言うスタンダードなオイルです。

もっといいオイルを入れたほうがいいのかどうか?これはかなり頭を悩ませるところでもあります。ネットでも度々話題になりますね。

結論から先に僕なりの考え方を書くと

・お客さんの使い方では今のオイルでも全く問題ない

・高性能オイルを入れることでの自己満足度は上がるけど、当然ランニングコストが上がる

・より車を酷使する時が来たらその前に、いいオイルにすればいい

・ただ、いいオイルを考えるユーザーは車を大切にしている為、最終的にはユーザーの判断に委ねる

このように思います。

通常使いでオイルの性能を使いきれるか?

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エンジンオイルを選ぶ基準は大きくつ。グレード粘度です。おそらくこの記事を読んでいる人はそんなことくらい知っとるわい!という方が多いと思いますが、ざっと概要を説明。

グレードはオイルの性能です。SA、SB、SC、SD、SE、SF、SG、SH、SJ、SL、SM、SN。このようにSの後のアルファベットが後ろになるにつれグレードが上がっています。今市販されているグレードではSNが最高グレードです。

まず、取扱説明書をみて適合するグレードを確認すること。記載されているグレードよりも高ければ問題なし。

続いてが粘度です。0W-20、5W-30、10W-30などといった表記です。数字が大きくなるほどいわゆる粘度が高くなって、ネバネバ度が増していくイメージ。より強固な油膜を形成しますが、燃費を考えるとマイナスになります。

こちらも説明書に記載があるので、使える粘度のものをチョイスすること。

あとは化学合成油、部分合成油、鉱物油という区分けがあります。化学合成油や全合成油の方がベースオイル生成方法など鉱物油よりもすぐれた性能をもってます。

部分合成油は化学合成油と鉱物油の半分半分くらいの性能をもっています。今自動車メーカー純正オイルは部分合成油が増えてきています。

昔はほぼ鉱物油でしたけど。

ざっくり説明が終わったところで、最初の話にもどります。相談された件、どのようにアドバイスするべきか?

エンジンに負荷を頻繁にかけるなら高級オイルを!

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オイルに性能を求めるのなら、それなりにエンジンを酷使しないと意味がありません。普段使っているオイルでもなんの不満もなく使えているのなら、その人はオイルの性能を使い切っていないということになります。

そういった状況化で、高級オイルに入れ替えるということは体感できる可能性も低い。それでも、

「自分は高級オイルを入れているんだ!」

という安心感などは得られるので、正直な話自己満足によるところが大きくなってきます。しかし、高級オイルを入れておくということは、いざという時にエンジンを守ってくれる可能性があります。

極端な話をすると、下回りをぶつけてしまいオイルが漏れてしまった。徐々に漏れていくオイルの中で、普段遣いのオイルであれば焼きついてしまう。しかし高級オイルであれば、オイル量が少なくなっても若干は延命してくれる可能性がある。など。

いわゆる保険をかけるみたいな安心感ですね。高級オイルを入れてもダメだったというときに、

「高級オイルを入れてもダメだったからしょうがない」

と捉えることができるのであれば入れてもいいと思います。逆に

「高級オイルを入れてるのに壊れてしまった」

というふうに捉えがちになるのであれば、通常オイルを入れておいたほうがいいのではないかなと。

安いオイルでもグレードと粘度が合ってれば問題なし

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自動車の整備工場で量り売りされているオイルのほとんどはドラムオイルです。ちゃんとしたメーカー純正オイルのドラムもあるし、そうでないものもあります。

うちの会社では、メーカー純正ドラムオイルもあるしそうでないオイルもあります。

そうでないオイルは鉱物油でグレードはSNの5W-30。リッターあたりの計算をすると200円を切るような安いものです。

それでもこのオイルを入れてエンジントラブルが出たか?というと、オイルが原因のトラブルは一切出ていません。当然ながらオイルはグレードと粘度をちゃんと適合させておけば、性能は担保されています。

うちの代車もこの安いオイルを入れていますけど、すごいですよ。軽自動車のNAで山道や高速道路をアクセルベタぶみで走行することなんかしょっちゅうですが、なんの問題も弊害もありません。

ちゃんとしたスパンでオイル交換をしていれば、格安オイルであっても街乗りレベルなら問題はほぼほぼでない。

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エンジントラブルを引き起こしてしまうケースっていうのは、そもそものオイル管理が悪かったりメンテナンスが悪かったり。

あとはエンジン自体に何かしらの問題を抱えているケースがほとんどです。使ってるオイルがダメで油膜切れを起こしてブローした。なんていうのは街乗りレベルではほぼ考えにくいです。

サーキットなどの激しい横Gが発生したり、相当なエンジン負荷や油温の上昇などがなければ大丈夫です。

安いオイルを使うか、高いオイルをいれるか?悩ましいところです。

僕自身のオイルチョイスを紹介

最後に僕自身はどうしているか?個人的なオイル選びについて書いておきます。

僕は、昔乗っていたとても気に入ってるスポーツカーには高級オイルを必ず入れていました。

選ぶポイントは化学合成油であること。その当時の最高グレードであること。粘度は季節によって使い分ける。こんな感じです。

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今は気に入ったスポーツカーではなく、ただのファミリーカーを乗っています。答えはわかりますよね?

普通の安いオイルを入れています。グレードと粘度にだけ気を使って。なぜかっていうと、愛着の度合いが違うんですよね。中古車で買ってきたファミリーカーとお気に入りのスポーツカー。

結構早いスパンで僕は今中古車を転々と乗り継いでいます。なので、安いそこそこのオイルを早いスパンで交換しています。

オイル選び最後の決め手は、

なんといってもオーナーのその車に対する愛着で選べ!

というのが僕が導き出した結論です。