MHOエンジニアリング

現役猫系自動車整備士YouTuberチームMHOの車ブログ

2月22日はネコの日?だけど、猫バンバンについて言いたい事

今日は2月22日。猫の日です。僕、実は子供のころから猫をたくさん飼っていました。真っ白な白猫を僕が拾ってきて、家に連れて帰って親の反対を押し切って家に住まわせた(笑)

最初は反対していた両親も猫に癒されて、しぶしぶ承諾!という王道コースです。でも拾ってきたネコがメスだったので、子猫を2年に1回程度産むのです。その子猫も貰い手があったら人にあげていましたが、残りは家で飼ってました。

するとどんどん増えるだろう!と思いきや、悲しいことに交通事故で亡くなったり、病気で亡くなったりして僕が成人するころには家にネコはいなくなりました。

と、猫に関する思いで話はここまでにして、今の時期だと飼い猫は家にいるからいいのですが、野良猫はいわゆる暖かい場所を求めてさまよっています。

有名なのが車のボンネットの中、エンジンルーム。

走ってきた車ってエンジンが熱い。それが冷えてくるとちょうどいい温度になるわけですね。これが野良猫さんたちには非常に暖かい場所として全国各地で重宝されています。

が、悲しい現実も起こる。

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僕は整備士をやってるので、お客さんの車のボンネットを開けるときはドキドキです。怪しい車ってなんとなく臭いがするからわかるんですよ。一発で発見できる場合と、リフトアップして下からそーっと覗いてみるとこんにちわしてしまう時と様々。

野良猫にとっては天国であって地獄でもある車のエンジンルームです。そんな悲惨な事故を減らそう!ということで、確かツィッター日産自動車だった思いますが広めてくれたのが猫バンバン。

車を走らせる前にボンネットをバンバンして、もし中に野良猫がいる場合はこれからエンジンをかけるぞ!と教えてあげようという試みです。

全国的に猫バンバンがリツイートされました。いいことです。動物の中で一番猫が大好きな僕もうれしいです。

ですが、物言いです。リモコンエンジンスターターを使ってエンジンをかける人は意味ないじゃんって。僕が物言いをしなくてもすでにされてると思いますが。

じゃあリモコンエンジンスターターを使わないで、暖機しろっていうのか!?って怒られちゃいそうですが、冷間時にエンジンをかけることって重要です。

直に真冬のエンジン始動を自分でやってみると、セルモーターの回りがなんだか遅いなぁとかエンジンのメカニカルノイズって、寒いときこんなに大きいんだ!とかいろんな発見もあるのが事実です。

でも寒い冬にリモコンでエンジンをかけられる恩恵は素晴らしいですよね。なので、エンスタメーカーに提言です。

エンジンスタートするちょっと前に何かしらの音を発生できないものか?それも人間には聞こえない可聴領域で、猫や動物にだけ聞こえるようなアラート。

これが少ない常時電源で発動できれば、エンジンルーム内の配線をネズミに喰い散らかれるという事態も回避できるかなと。

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人間に聞こえない周波数の音をしばらく発生させてから、クランキングする。そんなエンスタが登場すれば、猫大好き整備士の僕もうれしいです。

猫の日なので、それが言いたかったのです。それでは!

室内が水没しなくても、後にいろんなトラブルが出てくるということ

昨年の台風19号で多くの車が水没しました。それはかなり悲惨な状況で、僕も車屋さんになってからこんなことは初めてでした。

それまでで、超ゲリラ豪雨でひざ下くらいまで道路に水がたまったことはありましたが、室内にまで入り込むほどの水害はなかった。

車が水に浸かると、電装品やらいろんなものが駄目になるのでほぼ全損に近い損傷をうけてしまいます。

それでも乗り続けないといけない車は、修理に踏み切りますけど。今回も室内までは水が入ってなかったけど、最近調子が悪くなったということで入庫してきた車。

クラッチを切ると異音がでるということでミッションを下ろしてみた。

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ミッションのシャフトもそうですけど、レリーズベアリングも錆び錆になっています。

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クラッチも結構な状態です。異音の原因はレリーズベアリングですね。

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フライホイールもご覧の通り。錆びまくっています。よくもまあこれで問題なく使っていたものだなと。

セルモーターもほぼ同じ高さにあるので、今後止まる可能性が高いためリビルトに交換しました。

水害にあった車の中には、エアクリーナーから水を吸って圧縮が抜けてしまったエンジンもあります。それまで普通に動いていたのに、ちょっと水たまりを走行したらエンジン止まってしまった。

室内までは水は入ってなかったんですけどね。

エアクリーナーがびしょびしょになっていたから、圧縮を測定したらほぼ抜けていた。ウォーターハンマーです。

今回修理している車に関しては、今後も何が起こるかわかりません。保険に入っていなかったので、とりあえず故障が出た段階で一つずつ修理していくということになりました。

車にとって水害って相当恐ろしいです。

一発で廃車になってしまいます。新しい車に乗ってる人は絶対に車両保険に入ったほうがいいです。

うちの車は入ってませんけど。新車でステップワゴンを買ったときはしばらく入ってましたね。

車両保険に入らなくてもいい車っていうのは、事故が起きたり有事が起きた際には廃車しても惜しくない車だけです。

僕が買ってる車は一桁台の車ばかりなので、何かあったらすぐに乗り換えるようになります。それでも愛着もって少しずついろんなところに手は加えていますけどね。

いつどこで水害に遭遇するかもはやわかりません。あたらしい車には保険を入れておいてください。

 

ウォーターポンプからの水漏れ、どの程度なら交換する?

車を車検や点検で預かって、エンジンを目視してみたらウォーターポンプからクーラントが漏れた跡があった・・・。

ここまで漏れた跡があると交換しないとまずいよなぁ・・。

こういうシチュエーションに整備士であれば何度か遭遇したことがあると思います。しかし、この前ダイハツからウォーターポンプは漏れた跡がある程度では交換しなくてもだいじょうぶですよー。というインフォメーションが紹介されました。

実はトヨタでも数年前に技術情報としてウォーターポンプからの水漏れ判定方法が、情報として挙がってきました。

ダイハツが今回発表した内容はトヨタよりさらに交換しなくても大丈夫!というほうによっている情報でした。

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例えばこの位の漏れた跡なら交換しなくてもいいという判断になるのです。エンジンをかけた状態で、クーラントが漏れてくるようなら交換しないとまずい。

それ以外は異音などが出てなければ継続使用しても大丈夫ということです。

 

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クーラントが漏れた跡。これもセーフ。

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これは現在進行形でクーラントが漏れてきていたケースなのでアウトです。

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この程度なら交換まではしなくていいということです。

整備の現場からだと、ちょっと怖いですよね。クーラントってオイルと違います。オイル漏れって急激に漏れるところは油圧がかかるところです。

ヘッドカバーパッキンなどからの漏れは、エンジン内部のオイルがすぐになくなる勢いでは漏れません。

でもクーラントは粘度がないしある程度の圧がかかってるので、すぐに漏れ出してしまいまします。

オイル漏れよりもシビアに判定しないとあっという間になくなっちゃう。

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これをメーカー側が、問題ないから継続使用してもいいよ!と言ってくれても不安が残ります。

もし大丈夫だと判断して、その後漏れが盛んになってオーバーヒートしたら一体だれが責任を取るんだろうって。

なのでいくらダイハツがこういった情報をリリースしても、ウォーターポンプの早期交換傾向はなかなかなくならないんじゃないのなって。

リコール部品の取り扱いがメーカーによって全然違うという話

そういえばメーカーによってバラバラだなぁ・・・。ふと思いました。我々ディーラーではない外部の整備工場で、リコール作業を行う場合ってディーラーから部品を供給してもらいます。

リコールの規模にもよります。台数が果てしなく多い、どこから手を付ければいいのかわからないリコールの場合、部品をまとめてもらいます。

そして、車検証のコピーと記録簿のコピーなどをディーラーに提出して部品との帳尻を合わせていく。

リコールの通知がでてから最初の反応ってすごいんです。お客さんの心理的には心配性な人はすぐに問い合わせをかけてきます。逆にいつまでたっても何のリアクションも来ない人もいます。

そんなリコール作業ですが、自動車メーカーによって随分と部品の対応が違うことがわかります。

例えば一番やりやすいD社。もう、お任せで部品をがんがん供給してくれます。リコールが収縮した後、余った部品を戻してくれとも一切言ってこない・・。

ある程度の数はキープしておいて返却するようにはしていますけど、こんなざっくばらんな管理でいいのかなって。

S社は厳しい。部品の貸与機関は3か月とされて、その期間中にリコール作業をしないと駄目です。返品しないといけない。先に部品をまとめてもらうことは難しいです。全てリコールを行う予定の車体番号で申請をしてその分しかもらえません。

つまり飛び込みでリコールしてほしいって人が来ても対応ができない。完全に予約してもらい部品の在庫はぴったりになります。

もう一つのS社。こちらはそれらの中間位。あまり台数の出てないリコールに関しては車体番号で申請。大多数規模のリコールは部品をまとめてくれます。ただ、リコールが収縮してくると返品しないとだめ。M社も同じ。

それでも返品しないで倉庫に眠ってる部品もやっぱり存在します。

N社やT社、H社などはそもそもリコール作業をやらせてもらえません。相当な大規模リコールが出れば手伝うことになるかもしれないですが、全てディーラー対応です。

部品の管理一つとってみてもそれぞれのディーラー色があるのがわかります。僕としてはD社のようなざっくばらんがとても助かるんですけどね。飛び込みリコールもガンガンとこなせますので。

2年以上前にドライブレコーダーを付けた人は買い替えをお勧めする理由など

 皆さんの車にはドライブレコーダー、ついていますか?

あおり運転が社会問題になってからというもの、取り付ける人が急増しました。新車を買う人のほとんどがドライブレコーダーを取り付けている傾向にあります。

(当社の場合です)

もし、皆さんがドライブレコーダーなんかすでに取り付けてるよ!っていう人はその機能を覚えていますか?

きちんとしたメーカーの製品ならいいんですけど、そうではないネットで格安で手に入れたドラレコを付けた人は買い替えをお勧めしたいのです。

その理由は何か?

今のドライブレコーダーはカメラの性能が飛躍的に向上しているということ。一番若いりゃすいのが暗いところでもちゃんと撮影ができているということなんです。

僕も奥さんが仕事で車を使うようになってからは、ドライブレコーダーを取り付けました。しかし、2年前に取り付けたドラレコですが夜間の視認性が悪い。

僕はその1年後くらいに同じくらいの値段で買って取り付けましたが、僕が買ったほうは夜であってもそこそこの映像として撮影できています。

もし2年以上前にドラレコを付けた人は、夜間モードでどの程度ちゃんと映っているのか確認してください。

証拠として使えないくらいの動画であれば、思い切って買い替えをお勧めします。

今ついているドラレコはリヤカメラとして並行して使うことも可能です。

フロント側にはちゃんと夜であっても撮影ができるものにしておくのがお勧めです。

僕も奥さんに取り付けたドライブレコーダーはそろそろ買い替えを検討しています。やっぱり夜に何かある可能性って高いです。

昼間は見通しがいいいけど、夜になったら視認性がぐっと落ちるので事故も起こりやすい。そんな時に肝心の動画として残っていなければ意味がありませんから。

2~3年前、ドライブレコーダーが世間一般に広まる前に購入した皆さんは、買い替えを検討してみたほうがいいということです。

カメラの性能はここ2~3年で飛躍的に向上しているのは間違いありませんから。

新型フィットの燃費がヤリスに届かなかったことについて

新型のフィットが発売になりました。これに先駆けてトヨタのヤリスはすでにスペックなども発表になっていたので比較してみましたが、新型フィットの燃費ヤリスに届いていませんでした。

ヤリスで一番燃費がいいのはハイブリッドXの2WD。WLTCモードで驚異のリッター36kmを達成これに対して新型フィットで一番燃費がいいのは何か? 当然ハイブリッドでe:HEVの2WD。BASICでWLTCモードでリッター29.4kmです。

2代目インサイトと3代目プリウスの勝負を思い出しました。インサイトのほうが少しデビューが早かったのですが、ハイブリッドが市民権を得る後押しになった車です。

その後すぐに3代目プリウスがデビューになったんですが、プリウスのほうが燃費はいいし価格もかなりお買い得で、結果プリウスの圧勝でした。

今度はトヨタが先にスペックなどを発表しました。フィットはどうなのかなと思ったら後出しながらヤリスに燃費が届いていない。

まあこれだけの期間ですので当然開発も終わってるし、スペックは決定していたわけですね。

ホンダ側とすると、ヤリスが発表になった時点でその驚異的な燃費に驚いていたかもしれません。

新型フィット、WLTCモードでリッター30kmにすら届いていませんから。

1リッター当たり6kmも差が出てくると、実用燃費でも当然差が出てきますね。

ガソリン車だと両車そん色ない燃費の差となっています。それでもヤリスのほうが上を言ってましたけど。

フィットが極端に燃費追及に走らなかったのは何故でしょうか。コンパクトカーを買う層って、どうしても燃費に目が行きがちです。

ヤリスにここまで差をつけられてしまうと、ちょっときついかな。

スタイリングも好みがわかれそうですね。僕はフィットと言えば初代フィットのスタイリングとスペックが最高だと今でも思っています。

2代目はビミョーなスタイリング。3代目はホンダ車のデザイン全てが微妙な時代。そして4代目。なんか犬のような顔つきになってます。

見慣れれば違和感を感じないのかもしれないけど、やはり初代フィットに回顧できているかというと、うーん・・です。

なんかロードスターと境涯がにてる気がします。初代ロードスターは大ヒット。2代目、3代目ときて現行の4代目ロードスターは初代モデルに回顧してます。

ロードスターはスタイリング的にも好感が持てます。フィットは今のところうーん・・・です。

ヤリスとフィットがこれから熱いシェア争いを始めるわけですが、どちらが売れるかな。そのうち日産ノートも出てくれば三つ巴になってきますね。

そうなってくるとマツダデミオであるマツダ2はいささか元気がなくなってしまったかな。

こうやって書いてみるとホンダもちょっと元気が最近ない気がする。日産はなんとなくイケイケな感じが戻りつつある。

大本命は新型ノートと新型アクアの対決かな。ヤリスが出るとなったときアクアはなくなるのかなと思いきや、燃費重視モデルとして開発され続けている模様です。

どれだけの超低燃費を実現してくるのかな。今年は新型車から目が離せないですね。

LINEリレーで板金見積もり。でも注意が必要

僕が務めている会社では板金セクションも持っています。板金はセクションはそれぞれの支店にはないので、車を板金工場へ搬入しての作業になります。

お客さんは、車をぶつけてしまった時などはそれぞれ最寄りの支店にご来店いただくわけですが、見積もりというのがなかなか大変です。

車をぶつけてしまった心理状況としては、とにかく修理代金はいくらかかるのか?日数はどうなのか?

この質問についてすぐに回答を欲しがります。たいていの人はそうですね。板金って車検整備とはまた違った修理です。

金額もかなりかかるし、日数だって車検以上にかかります。修理期間中の代車をどうするのかなどいろんなことが頭をよぎる。だからすぐに見積もりと日数が欲しくなる。

今日もお客さんから娘が車をぶつけたので、すぐに家に来て見積もりを取ってほしいといわれました。

僕も保険会社の研修を受けて試験にパスしたので、50万以下程度の板金見積もりをしてもOKです。しかし、実際に作業に従事していないので見落としてしまうところもある。

やはり板金のプロ仲間たちに見積もりを依頼します。自分が現車を確認に行くときはとにかく相当な枚数写真を撮ってきます。と言っても自前のスマホです。

コーションプレートから左右のチリ。損傷各部。ドアを開けたときや下回りの確認できる範囲まで。

ただ板金の性質上、その部品を外してみないと内部を確認できないところがあります。そのあたりは見積もり書に

内部損傷有無点検などという文言が入り、概算扱いになります。

写真見積もりだと実際出来上がったときの金額とズレることもあるので、あくまでも概算見積もりでということを念入りに話して、修理を引き受けます。

今では画像の転送が簡単にLINEなどでも行えるので、各営業マンが写真を撮っては見積もり依頼をしてきます。

しかし、写真点数が少なかったり肝心なところが映ってなかったり・・・。

簡単に写真データをパスできるようになってから、気軽に見積もりができるようになったのは間違いないんですが、写真を撮ってくる人間によっては見積金額が大きく変わることがあります。気を付けないといけません。

もう少ししたらAIで板金見積もりが取れる時代がやってきます。今各保険会社がそういったツールを開発中なのです。

写真を保険会社に送るとパッとAIが見積もりをしてくれる。そんな夢のような時代ですね。昔の保険アジャスターさんは、部品の展開図やパーツリストなど山のような資料を持参しながら現場に立ち会ったそうですが、そんな苦労もAIがなんとかしちゃう時代がすぐそこまで来ています。

でもまだまだ人の手で見積もり・修理はしないといけませんけどね。